滝下排水機場の歴史


地域の概要

本地域は茨城県の南西部、千葉県との県境に位置し、一級河川利根川と鬼怒川の合流部に開けた低平地です。地区内は、東部に広がる猿島台地と大部分を占める水田地帯によって構成されています。 周辺は、両河川の堤防に囲まれており、利根川が氾濫する恐れが発生した場合には、一時的に貯留させ洪水量を調整するための整備が利根川沿いの堤防にされており、地区内は調整池としての役割もあります。 また、北部には茨城県自然博物館が建てられ地域のコミュニティスペースとして提供されています。

菅生沼関連事業位置図

地域の歴史と土地改良事業

(1)菅生沼地区の歴史について

古くは寛永年間(1630年頃)の鬼怒川開削事業以前にさかのぼると言われ、約370年の年月を経ています。その歴史の中で、この地は水運の要所としての役割を果たし、社会経済状況による中断・再開を繰り返しながら、開墾・治水に努力を重ね、ほ場の拡大整備が行われてきました。

(2)土地改良事業について

昭和21~41年度の代行開墾建設事業が行われ、地区内のほ場化に加え、滝下排水機場、大木樋門及び幹・支線排水路が整備されました。
また、昭和56~63年度に菅生沼地区、昭和61~平成6年度に菅生沼南部地区として県営ほ場整備事業が行われました。

ほ場整備実施地区(菅生沼南部地区)

しかし、鬼怒川周辺の開発による流入水の増加に伴う洪水位の上昇や洪水流出量の増加により、排水機場の排水能力は著しく低下してしまいました。また、施設の老朽化も重なって、地区内低地部に湛水被害が生じるようになりました。
その結果、平成6年度より菅生沼地区で県営湛水防除事業が行われることとなり、流域面積729haに対し、新たな機場の設置及び導水路の整備が行われる事になりました。また、平成14年度からは菅生沼2期地区として旧機場の撤去等が行われ、平成19年度に全ての工事が終了しました。

滝下排水機場全景

(3)現在の菅生沼地区について

事業完了に先駆け、平成15年度より新設した滝下排水機場の運転が開始されました。そして現在では、湛水被害は抑えられ、従前の状況に回復し、水稲を中 心として普通作、野菜を組み合わせた作付体系(ブロックローテーション)が確立し、安定した農業経営が行われています。

※ブロックローテーションとは

水田の転作作物の生産性を向上させるため、地区全体を数ブロックに区分し、順次移動させる集団転作の方法