田んぼってどうして四角いの?


Q:田んぼって、どうして四角いの?

A:大昔に、税金を取り立てやすいように、田んぼを整備して分け与えたことがはじまりだよ。

よくみかける田んぼは、ふつう正方形か長方形だよね?
もちろん山の中のせまいところや、山の途中の坂になっているところにある棚田は、形がふぞろいだったり、魚のうろこみたいだったりしているけど。

そういえば、「田」という字は田んぼみたいな形をしているね。外側のわくのところが「あぜ道」で中のぬけているところが田んぼだね。あぜ道とは、田んぼと田んぼの間にある土の道のことだよ。田んぼを区切って、人が作業しやすいように通るところで、田んぼの水がもれないような役目もしているんだ。

では、なぜ、田んぼは四角いのかな?
それでは、かんたんに田んぼの歴史をみてみよう。
イネが育つときにはたくさんの水が必要なので、イネをつくるところ=田んぼは、はじめは水があるところ、川などのすぐ近くにあったんだ。

でも、イネは育つときには水が必要だけど、実をつけるころには水がなくなったほうがたくさんお米がとれるんだ。だから、田んぼは、かんたんに水が入れら れて、かんたんに水がぬけるところにあるのが、一番いいんだ。一年中びしょびしょしているようなところはあまりよくないんだね。
そこで、だんだんと技術が発達してきて、ため池をつくって水をためたり、水路をつくって遠くまで水を引くことができるようになってくると、田んぼも広い場所につくられるようになっていった。

田んぼは、水をためておくから、水がこぼれないようにワクをつくり(あぜ道のことだ。)、ひとつの田んぼに深いところと浅いところがあると困るから、平らにするんだ。土地がななめのところは土を動かして平らにするのが大変だから、地図の等高線のように、高さがちがうところは階段のように田んぼがつくられた。 形も自然のままの形に近く、かならずしもきちんとした四角ではなかったんだ。

今から1300年くらい前には、人も土地もすべて国のものとされていた。そして、農民一人一人に決まった面積の田んぼ(口分田というんだ。)を与えて、お米を税金としておさめさせたんだ。このとき、農民たちに田んぼを分け 与えるのに便利なように、きちんと土地が区画されたしくみができたんだけど、これを条里制というんだ。

土地をひとつの辺が360歩(約650m)の長さの正方形にして、南北の辺を「条」、東西の辺を「里」といった。これをさらに碁盤の目のようにこまかく区分けして農民たちに与えた。このときのしくみが四角い田んぼのはじまりなんだ。

農民たちががんばって働いて、高いところは土をけずって、低いところは土を盛って、土地を平らにならしたんだ。土地の形を四角に整えるときに、農作業がしやすいように道路を作ったり、水が田んぼに行き渡るように水路が整備された。
この条里制というしくみは、日本全国に広まっていった。いまでも、このときの状態のままの形で田んぼが残っているところもあるんだよ。

この時代のあとも、お米をたくさんとるために田んぼを新しくつくったり、イネがよく育つように、水路を通したり、水はけをよくしたり、農作業がやりやす いように道路を通したり、一枚の田んぼを大きくしたりして、みんなで一生けん命に田んぼの条件をよくしてきたんだ。
田んぼが四角いと、道路や水路を効率的に通すことができるし、田んぼの面積がかんたんに計算できるので、技術が進んだ現在でも「四角い田んぼ」が一番都合がいいんだね。