西総地区・鵠戸沼地区
水田の畑地化・汎用化による高収益作物の栽培
整備前
水田整備を実施してから30年程度経過している地区であり、排水不良に悩まされており、水稲以外の作物が栽培できない状況。
基盤整備
区画整理済みの水田地域において生産基盤の再整備を行い、畑地化・汎用化を図ることで高収益作物を導入
汎用化されたほ場で栽培されるレタス
水稲作付状況
●末端排水施設の整備により、区画の整った条件の良いほ場において高収益作物の導入が可能となり、周辺の野菜農家への農地の貸借が進み、農地の効率利用が図られた
生産現場
畑地化・汎用化による新たな作物の導入
●水田の畑地化・汎用化により、水稲作の裏作として、ネギ、レタス等の高収益作物の作付が増加
体制・人材
土地改良区が農地の貸借マッチング
●土地改良区の積極的な働きかけにより、農地の貸借がスムーズに行われており、農地中間管理事業を活用した集積を進めている
担い手
流動的な貸し借りによる農地集積を実施
●水稲栽培は大規模普通作農家が担い、野菜栽培は野菜農家が担う形で、流動的な貸し借りにより、各担い手が規模拡大を実現
簡易な整備で高収益作物の導入が可能となり農地の効率利用が図られた
●整備実施後の圃場でレタス・ネギの生育が好調であり、今後さらに作付が増加する見込み
末端排水施設の整備による高収益作物の導入状況
地区内ほ場の作付体系の変化
工夫のポイント
●水田の畑地化・汎用化により、裏作として高収益作物を栽培することで、農地の効率利用を図る
●水田周辺の小規模なネギ、レタス農家の規模拡大、経営安定
●流動的な貸し借りによる農地集積を実施
●位置:茨城県坂東市・境町 ●地区面積 西総地区:363ha、鵠戸沼地区:597ha ●主要作物:水稲、レタス、ネギ ●主な支援施策:ほ場整備事業西総地区【県営】(S46~S57) 鵠戸沼地区【県営】(S55~H6)農業基盤整備促進事業【団体営】(H24~H29)耕作条件改善事業【団体営】(H29~H31)水田畑地化整備事業【県単】(H30)
借宿生子地区
畑かん整備による多品目高収益作物の周年作付体系の確立
整備前
小区画で不整形なほ場、狭小な道路、排水路の未整備などにより、耕作に支障を来していた。
また、排水不良による湿害に悩まされ不安定な営農を余儀なくされていた。
排水不良のほ場
不整形で狭小なほ場
基盤整備
畑地かんがい施設の導入や区画整理による計画的かつ効率的な生産体制の確立
●区画整理や畑地かんがい施設の整備により、大型機械の導入や必要時期のかん水が可能となるとともに、排水不良が解消されたことにより、作業効率が大幅に向上し、計画的かつ安定した生産が可能となった
大型機械を用いた防除
かん水チューブによる畑かん
生産現場
畑地かんがいを活かした高収益作物の導入
●露地・施設野菜の複合経営により、多品目の高収益作物を新たに導入し、周年作付体系を確立
加工・流通
JAへの集出荷拡大による収益の向上
●生産量の増加に伴い、販売力のあるJAへの系統出荷量が拡大し、安定した収益の確保に繋がっている
担い手
畑地かんがい営農の継承による周辺への波及
●畑かんマイスターによる現地研修会等による畑地かんがい技術の普及活動を通じて、地域のみならず広域にわたっての営農の手本として農業振興に寄与
多品目の高収益作物導入による露地・施設野菜の周年作付体系を確立
●畑地かんがい施設の整備に伴い、露地・施設野菜の多品目高収益作物を導入することにより、周年作付け体系を確立し、1年を通じた収入を確保
【作付面積と粗収益との変化】
【出典:借宿生子地区の営農実態調査及び現地聞き取り】
工夫のポイント
●露地・施設野菜の複合経営により多品目周年作付体系を確立
●JAへの集出荷拡大により安定した収益を確保
●畑地かんがい効果の積極的なPRを行うモデル地区として周辺への波及に寄与
●位置:茨城県坂東市 ●地区面積:100ha ●主要作物:ネギ、レタス、はくさい、キャベツ
●主な支援施策:国営霞ヶ浦用水土地改良事業(S55~H20)県営かんがい排水事業 霞ヶ浦用水Ⅲ期地区(H5~H35)
冬の風物詩 トンネル栽培
9:00 茨城県庁 スタート
85km(茨城東IC~坂東IC)
10:30 坂東中央地区
トンネル栽培の様子
茨城県の県西地域では、首都圏に近い立地を活かして、新鮮な野菜を多く栽培し、出荷しています。
冬になると、「トンネル」と呼ばれる半円状の小さなビニールハウスが畑一面に広がります。
どこまでも続くこの風景をぜひご覧ください!
1km
農産物直売所「めぐみの里さしま」
農産物直売所「めぐみの里さしま」では、この地域の新鮮野菜を豊富に扱っています。
お土産に新鮮野菜はいかがですか?

終了