いばらきの農村発見

全国有数の農業県茨城を支える農業・農村の風景や整備事業についてご紹介します

農業農村整備事業

郡司農地局長と歩く農業水利施設の温故知新

辰ノ口堰(たつのくちぜき)(常陸大宮市)

県北地域農業の礎-先人の想い受け継ぐ

 

一級河川久慈川流域は、1641年から1642年にわたり水戸藩創設以来の大干ばつに見舞われ、当時、天水田であった本地域の水稲は枯死し、収穫は皆無であった。この窮地を救うため、水戸藩は、金山開発に従事し土木技術に秀でていた永田茂衛門に命じ、辰ノ口堰及び用水路の建設に着手、1650年に完成させた。その後も改修が重ねられ、現在の辰ノ口堰は、1981年に固定堰から可動堰となり、堰長234mの頭首工から1,115haの水田に用水を供給している。

【所在地】
常陸大宮市辰ノ口地先

郡司農地局長のPRポイント

辰ノ口堰では、現在、長寿命化を図るためのストックマネジメント事業を実施しております。先人の技術者が手掛けた当堰が、姿や形が変わっても、今もなお県北地域の農業を支える施設として、大切に継承され続けていく様に感銘を受けました。

日本工業経済新聞より抜粋